新しいがん免疫療法技術の確立へ

質量分析技術を用いる新療法

2019年12月26日、株式会社島津製作所は、米国のプロビデンスがん研究センターと共同で、質量分析技術を用いた新しいがん免疫療法について研究を進めると発表した。
各患者に合った免疫療法が進められているが、最適な治療法が行われるようになり、がんの根本的な治療につながると考えられている。
なお、本研究では、頭けい部、肺、腎臓などのがんをターゲットとすることになる。

がん抗原を同定可能に

島津製作所は、2018年より米国子会社Shimadzu Scientific Instruments, Inc.のイノベーションセンターを中心として共同研究を進めてきた。
順次、質量分析システムや関連装置を稼働させ、がんの抗原を直接同定するシステムを稼働させることに成功した。
これにより免疫機能が直接認識する抗原情報を集めることができるため、遺伝子や細胞情報などを統合することで、新しい治療方法が開発されると期待される。

創薬、臨床分野で活躍する技術

この質量分析技術は、創薬や臨床分野において多数の成分を一度に測定できるという特徴がある。
様々ながんに対する医薬品反応や効果を、迅速にかつ正確に判断するために必要な技術である。
今後の、がん治療方法の開発や確立に貢献できるものと考えられる。
(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/news/press/7pbyeadoef_1h1yk.html