右手が不自由な孫のため簡単に開閉できる軽量ランドセルを製作

~同様の障害のある多くの子供たちにぜひ知ってもらいたい~

兵庫県丹波市在住の細川晋と申します。生まれつきの脳性麻痺で右半身が不自由な孫のため、昨年3月に左手だけでも簡単に開け閉めできる軽量なランドセルを開発。それから1年かけて改良を施しこの程完成しました。

私は普段ドクターヘリや救急車などで使われる医療資機材用バッグをオーダーメイドで製作しています。私には現在4人の孫がいますが、そのうちの一人に生まれつきの脳性麻痺で日常生活は支障ないものの右半身が上手く使えない子がいます。その子が昨年小学校へ入学する前に、3年生の姉が使っている普通のランドセルを使わせたところ以下の3つの問題点がわかりました。

①カブセ開閉用の金具が上手く使えない  ②小柄なため肩ベルトがずり落ちる  ③学用品をいれると重すぎる

このため通学カバンをどうしようかということになり、ランドセル以外にもショルダーバッグなどを家族でインターネット検索しました。右手が使えないため左手だけで使えることが大前提ですが、出てくるのは全てファスナーやバックルなどが付いた両手が使える健常者を対象にした商品が大半でした。

それなら、ということでここはオーダーメイドを本業とするジージが一肌脱ごうという事になり、専用の通学バッグを開発しようということになったわけです。そして通学時に他の子供たちと同じスタイルで通わせてやりたいという親心もあり、通常のランドセル型にこだわって開発することに決めました。2022年秋のことでした。

ランドセルと普段私が製作するバッグは、同じカバンとは言え材料も製法も縫製機械も全く異なりますので、一番の課題は私の知識と装備でいかにランドセル風のバッグに仕上げるかという点でした。やってみるとこれが以外に難しく試作を3回重ねた結果、上記3つの問題点をクリアしたバッグが何とか入学式に間に合いました。さらにそれから1年かけ肩ベルト等の改良を行い、このほどようやく完成しました。いいものができたと思いますので、同様の症状を持つお子様とそのご家族の方にもぜひ知っていただきたいと思います。

(受賞歴)
令和元年度・3年度・5年度 丹波すぐれもの大賞受賞(兵庫県丹波県民局主催)
令和2年度ひょうごナンバーワンものづくり大賞技術部門賞(知事賞)受賞(兵庫県産業労働部産業振興局主催)
ひょうごクリエイティブビジネスグランプリ2021優秀賞受賞 (兵庫県産業労働部産業振興局主催)

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Maru Su Bags マルスバッグ

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