評価依頼事項と結果
「To walk」は、令和4年度名古屋市医療・介護機器高度化支援事業に採択され、名古屋市立大学リハビリテーション医学分野・植木教授に、
①足趾屈曲障害に悩む方の歩行・生活での痛み軽減
②歩容改善効果の評価
を目的に、名古屋市立病院の患者さん、従事する理学療法士を対象に評価を実施していただきました。
患者さん 5名にTo walkを装着して頂き、装着時 の歩きづらさ、痛みの軽減等を調査。同時に担当理学療法士へも、患者の装着手順、痛みを和らげる機能への評価、To walk導入時の懸念等について調査しました。なお患者さんの歩容を装着前後にて、ストライド距離、歩幅、歩隔の測定を実施。
理学療法士4名より、使い勝手においては4名中3名で「良い」以上の評価を得ました。
To walk導入時の懸念としては足サイズとの適合、履物への適合性が主に挙げられ、最適なサイズ選定のためのガイドライン、オーダーメイドを望まれる結果となりました。
専門家による考察
今回の結果から、To walk の使用は、足趾の拘縮状態によっては足指配置が補正され、痛みの軽減に寄与する効果が期待できると考えられる。一方、足が小さい、小指重心のような To walk 規格形状に合わない患者の場合、歩きづらく、痛 み軽減効果が得られないことも確認され、理学療法士からも導入においては、足趾症状に合わせた適切なサイズ選定、併用する履物の選定など適切なガイドラインが求められた。To walk は JIS 規格に対応したサイズ選択型及びカスタム対応 としたオーダーメイド型の2タイプがラインナップされており、症状に応じてオ ーダーメイド型の推奨などの適切な導入、使用における選定基準をより明確化さ せることで、より効果的な福祉用具となると考えられる。