自治体と収集、海岸を〝工房〟化して町おこし
プラスチックメーカーの株式会社テクノラボ(横浜市神奈川区)は日本の海岸で回収した海洋プラスチックごみを家庭内雑貨やインテリア家具などに再生する事業に乗り出します。第1弾として自然の中で利用するアウトドア用の食器を製品化し、11月22日から「渋谷パルコ(PARCO)」(東京都渋谷区)で展示を開始します。また、海洋を漂うプラごみの問題が深刻化している自治体と連携。ボランティアや市民の方々を交えた収集活動を企画し、ごみを原料とした工芸品を作る体験教室も開催する予定です。
世界ではすでに累計1億5000万トン、年間約800万トンのプラスチックごみが海に流れ込んでおり、回収や再生利用はなかなか進まず、多くの生物が傷つけられたり死ぬケースが顕在化。環境への影響が問題になっています。当社では今回のプロジェクトをCSR(企業の社会的責任)活動の一環としてとらえており、世界的な課題に取り組んでいきます。
「reBirth(リバース)」というブランド名で展開
器はパルコとクラウドファンディング業のCAMPFIRE(キャンプファイヤー、東京都渋谷区)が渋谷パルコで共同運営する実証実験特化ショールーム「BOOSTER STUDIO by CAMPFIRE」に展示します。これに伴い2020年1月にかけてクラウドファンディングを実施し事業資金を募ります。
プロジェクトでは当初、神奈川県湘南地区の海岸に散乱するごみを原料とします。お皿1枚につき500mlタイプのペットボトル約5本に相当する量が必要となります。日本はアジアからの漂着物が目立ち、その量は世界の中でも多いと言われているため、ごみ問題に悩む他地域の自治体とも協力して収集を行い、その場で食器などを生産するワークショップ的な活動を実施。クラウドファンディングを通じた事業資金は成型機に組み込む金型の調達などに充てます。一連の取り組みを通じ、地域再生活動に携わるとともに、海洋プラスチック廃棄物に対する国民の意識向上に貢献していきます。
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株式会社テクノラボ
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