日常生活習慣の特徴と認知機能の変化の相関性について分析
2020年1月21日、パナソニック株式会社(以下、パナソニック)、ライフソリューションズ社およびパナソニック エイジフリー株式会社(以下、パナソニック エイジフリー)は、国立研究開発法人国立循環器病研究センター(以下、国循)と共同で、軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:以下、MCI)の早期発見に関する医学的エビデンスに基づいたモデルケースの構築を目指す研究(以下、同研究)を開始すると発表した。
MCIは、早期に発見し適切な対応を行うことで、認知機能の向上・維持、低下の遅延ができると言われている。
このようななか、同研究では、総合的に生活リズムの日常生活習慣のデータと定期的に取得する医学的診断を照らし合わせながら、特徴と認知機能の変化の相関性について継続的に分析し、日常生活における行動の特徴と認知機能の変化の相関性について、医学的エビデンスに基づいたアルゴリズムの開発を目指す。
サービス付き高齢者向け住宅において、居室のテレビやトイレなどにセンサーを搭載
日常生活習慣のデータを収集するにあたっては、「エイジフリーハウス吹田健都プレミア」(以下、同施設)のサービス付き高齢者向け住宅において、居室のテレビやトイレなどにセンサーを搭載し、使用している時間やリモコンを操作している状況などを把握する。
また、ドアの開閉と電力使用の状況を、パナソニックのIoT基盤システムである「AiSEG(アイセグ)」を通じて収集・蓄積する。
なお、同施設は、サービス付き高齢者向け住宅や小規模多機能型居宅介護などの機能を持つ高齢者向け複合施設で、サービス付き高齢者向け住宅の居室は、歩行が可能な人、車いす利用者など、状況に応じてベッドからトイレまでの動線を短くするレイアウトに柔軟に変更できる。
施設内の環境が入居者に与える効果を検証
各種住宅設備の配置や時間帯ごとに自動で光の色や明るさを調整する照明などについては、国循の脳神経内科部長 猪原匡史氏の知見を取り入れながら、施設内の環境が入居者に与える効果を検証するとともにエビデンスの構築を目指す。
また、将来的には、介護医療連携の仕組みを構築するとともに、医学的エビデンスに基づいた認知機能の評価システムやサービスを開発して、他社介護サービス事業者などへも提案していくとしている。
(画像はプレスリリースより)
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パナソニック株式会社 プレスリリース
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