唾液中の2種類のストレスマーカーを簡便に測定する方法の開発に成功

疲労やストレスなどの体調を反映するバイオマーカーの検出に高まるニーズ

2020年2月12日、NECソリューションイノベータ株式会社は、ストレスにより増減する唾液中のアミラーゼおよび免疫グロブリンAを、蛍光偏光法により簡便に測定する方法(以下、同測定方法)の開発に成功したと発表した。
近年は、精神的または肉体的ストレスによって引き起こされる疾患が増加しているなか、ストレスにより増減する唾液中のアミラーゼや免疫グロブリンAなどのバイオマーカーの検出が注目されている。
しかしながら、これまでは、複数のストレスマーカーを短時間で測定する方法がなかった。

新たに開発した測定方法の概要

同社は、群馬大学と共同で、ストレスマーカーの簡易検出の技術開発を、「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」において、2014年~2017年に行ってきた。この結果、唾液中のストレスマーカーであるアミラーゼと免疫グロブリンAに対して高い結合特異性を示す核酸アプタマーを創製した。
同測定方法では、唾液アミラーゼおよび唾液免疫グロブリンA結合アプタマーに蛍光色素を導入する蛍光偏光法を用い、唾液と混合することで、これらのストレスマーカーを約10分程度で定量できるようになった。
今後は、安価でより正確なセンサチップによる測定方法を開発するとともに、他のストレスマーカーに対する簡易測定方法の開発を行うとしている。
(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

NECソリューションイノベータ株式会社 プレスリリース
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/