バイオマーカー候補をAIで検索する
2019年10月4日から、株式会社日立製作所は、病気の診断や治療、医薬品の効果指標としての目安となるバイオマーカーを探し出すサービスを提供開始する。
このサービスは、日立が開発したディープラーニングと呼ばれる、脳の神経細胞のメカニズムを取り入れた機械学習手法AIを利用するものである。
この技術を採用したことにより、バイオマーカーを自動、かつ高い精度で探せることから、医薬品の開発期間を短縮できる。
人間には理解不能な因子を変換
ディープラーニングを利用しバイオマーカーを探すことが出来るようになってきたが、従来方式では、候補が数万から数億にも及ぶため、複雑になりすぎ分析結果の根拠を人間が理解できなかった。
医薬品の開発では、根拠に対する理論の説明が求められるため、従来方式では難しすぎるという問題があった。
日立では、この部分を改良し、結果を人間が理解できるように変換する技術を開発したことにより、医薬品分野への展開が可能になった。
現代は、主に治療より投薬による医療
現代では、高齢化社会が拡大するという状況になって来ているが、治療費と同時に薬代も多く掛かる傾向にある。
以前は、医師の診察の際に注射などが行われ、その後少量の薬を渡されることが多かったが、現在では診察などは短時間で済ませ、たくさんの薬を処方されるケースが増えている。
これは薬の治療効果が上がったためであるが、その背景には膨大なデータを元に医薬品開発がされているということである。
この開発に掛かる時間がこの技術で短縮されることにより、より病気に効く新薬が開発されるかも知れない。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日立製作所HP
https://www.hitachi.co.jp/