同志社大学と地域活性化のための実証実験の結果、飲食店ではテイクアウトやデリバリー利用者獲得で売上増加
位置情報ビッグデータ活用プラットフォーム「Location AI Platform™(ロケーションエーアイプラットフォーム、以下LAP)」の開発・提供を行うクロスロケーションズ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:小尾一介)は、新型コロナウイルスで苦境に立つ地域の店舗の支援を目的に、LAPを2ヶ月間、無償にて提供開始します。これにより、位置情報ビッグデータやAIを活用し、希望する店舗まわり10カ所の解析が可能となり、飲食店舗などでは潜在顧客に向けたテイクアウト・デリバリーサービスの告知・営業拡大等、新たな商圏の把握・開拓が可能となります。本取り組みに先駆け、地域経済活性化の研究を行う同志社大学院総合政策科学研究科 柿本昭人教授の研究室と連携し、株式会社五十家コーポレーション(本社:京都府京都市、代表取締役 :五十棲新也)が運営する京都の飲食店「酒場トやさい イソスタンド(以下、イソスタンド)」の新商圏解析実証実験を行いました。実証実験では、イソスタンドのテイクアウト・デリバリーサービスの利用が見込まれる町・丁目をLAPが解析し、新たなエリアにポスティングによるマーケティング活動を行いました。その結果、テイクアウト・デリバリーサービスの開始前と比較して売上増加を実現しました。
課題と背景
新型コロナウイルス感染症拡大に伴って、外出を自粛する動きが広まる中、多くの飲食店は来店客の激減や業務縮小の影響を受け、経営状態の悪化が深刻化しています。そのような流れから、実店舗内でのサービス提供だけでなく、テイクアウトやデリバリーにシフトする飲食店が増えています。そこでクロスロケーションズは、自社で開発するLAPを無償提供し、位置情報ビッグデータとAIを活用した飲食店など地域の店舗への支援を開始することにしました。
なお本取り組みに先駆け、同志社大学院総合政策科学研究科 柿本昭人教授の研究室と連携し京都の四条烏丸エリアで営業を行う飲食店「イソスタンド」の新商圏解析実証実験を行いました。イソスタンドは観光客の激減に加え、通常通りの営業ができない中、打開策として店舗での営業の代わりにテイクアウト・デリバリーサービスを開始したところでした。
今回の取り組みと成果
従来、ポスティングチラシを配布する場合は、「店舗の周辺5km」など周辺エリアへ一律に配布することが一般的でした。今回はより効果的な周知活動を行うためにLAPで商圏エリアの解析を行い、これまでイソスタンドへ訪れたことがある人々の居住エリアを推定し、その中でも今後も来店する可能性が高いと判断された人々の居住エリア(ポテンシャルの高い場所)を抽出しました。抽出後、ポテンシャルの高いエリアのみ(下記、地図参照)に限定し、全戸配布のポスティング約10,000通を4月21日より実施しました。LAPが解析したポテンシャルの高い2つのエリア
中京区・下京区
このエリアは店舗からほど近いエリアです。LAPにより、店舗から西へ2km程度の本エリアはポテンシャルが高いと解析されました。長年京都に住まう人々の居住区である一方、近年は高層マンションなどが建ち、若い世代の居住も目立ちます。北区・左京区
このエリアは店舗から約5km北東へ離れていますが、ポテンシャルが高いエリアであると解析されました。教育機関や文化・学術機関施設が豊富な行政区であるほか、20代の単身世帯も多く居住しているエリアです。本取り組みの結果
LAPの商圏解析に則ったポスティング配布を行なった結果、配布2日後から”チラシを見た”という注文が急増したほか、女性からの注文が多くなっています。また、イソスタンドでは営業時間が短くなったものの、デリバリー・テイクアウトのサービス開始前と比べ利用者数および売上は増加しました。特に祝日や日曜の夜においては、新型コロナウイルス感染拡大前で通常営業をしていた時期と比較し、売上増加とはいかないまでも、回復傾向を示しています。
この結果を受け、イソスタンドは、新たに開始したテイクアウト・デリバリーサービスの周知活動にLAPを活用し続けています。また、「京都の町を元気づけよう」という意思に賛同した四条烏丸エリアの飲食店約10店と協力し、新たにポテンシャルの高いエリアを推定し、そのエリアを中心に共同チラシの配布に関する取り組みを進めています。
今後の展開
この度の実証実験の結果を踏まえ、クロスロケーションズは、新型コロナウイルスで苦境に立つ飲食店をはじめとした地域の店舗の支援を目的に、LAPを2ヶ月間、無償にて提供開始します。また、地域の店舗支援のみならず、位置情報ビッグデータとAIを活用したより効果的なマーケティング支援に取り組んでいく考えです。さらには、企業のみならず大学や公共団体とも多様種類のデータ連携や解析、様々なシーンでの実証実験を進め、社会の様々なニーズに対応する機能開発を推進します。◼︎ 同志社大学院総合政策科学研究科 柿本研究室 櫻井 勇希氏のコメント
今回の共同研究を通じ、クロスロケーションズの位置情報分析技術を十二分に活用し、地域の経済活動をいかにして活発にできるかを考えております。その地域に何が求められ、どのような人々が、どのタイミングで来訪しているかを明らかにし、それに対する的確なアクションが何かを地域の人々と考え、実現するのが夢です。◆ 報道機関、自治体・公共団体向けアカウント無償発行の概要
「Location AI Platform 」の機能の一つである「Visit Analysis」が利用できるアカウントを無償で発行します。アカウント発行後は、希望する地点・エリア(施設、エリア、丁目など)を設定することにより、日別・時間帯別の変化を随時手元のPC画面で把握することができます。サービス内容:
任意の地点・エリアの人流変化の可視化ができる「Visit Analysis」機能
経年比較のための 過去1年分のデータ
モニタリング対象地点の設定や分析画面の使い方のサポート利用例:
日本全国の街のにぎわい、人流の変化の調査(前年との来訪者数比較など
施設やイベントへの来訪調査
消費者行動傾向調査 など利用期間:2ヶ月
対象者:報道機関/メディア運営企業、自治体・公共団体
分析地点数:10カ所
費用:無料
申込みはこちら◆ 一般企業向け無償キャンペーンの概要
Location AI Platform を実際にお試しいただける2ヶ月フリートライアルキャンペーンを行います。ご希望の場所を Location AI Platformにて解析し、地域経済支援やテイクアウトをはじめとした新サービスの告知にご活用いただけます。(デジタル広告やダイレクトメールを配信する場合は別途費用が必要になります。)分析地点数:ご希望の10カ所
費用:無料
申込はこちら——–問い合わせ先————————————————————
→報道機関・メディア運営企業
クロスロケーションズ 広報事務局(株式会社シプード内) 担当 齋藤
TEL:050-5235-8772 Email: pr@shipood.com→自治体・公共団体、一般企業
クロスロケーションズ 広報担当 秋山
Email: pr@x-locations.com
————————————————————————————-申込から利用開始までの流れ:申込は上記のURLから、あるいは下記の電話番号・メールアドレスからお申込みください。
お申込み処理が完了後、アカウント発行の準備が出来次第、クロスロケーションズからご連絡いたします。
アカウント発行と同時に利用方法のご説明、モニタリング対象地点の登録を行います。【 Location AI Platform とは】
Location AI Platform は、匿名位置情報ビッグデータをAIが素早く分析・視覚化して、販売促進・マーケティング・需要予測などで活用できるプラットフォーム製品です。
流通・小売、外食、不動産などの様々な業種・業界を代表する企業様で活用されています。< 同志社大学院総合政策科学研究科 柿本研究室 について>
柿本昭人教授による指導のもと、学部生から大学院生までが政策について学んでいます。「こうなったらいいのに」という視点を出発点に、地方経済活性化やマイクロプラスチック問題、自動運転の可能性などの研究を進めています。
柿本昭人教授プロフィール<株式会社五十家コーポレーションについて>
「お客様へ心のこもったおもてなしを提供し喜びと感動をあたえる」を理念に、自家農園直送の新鮮な野菜を提供する飲食店を京都の中心地で6店舗営業しています。その中でも、「酒場トやさいイソスタンド」はアットホームな空気感で気さくにウマイメシとウマイサケを楽しんでいただける酒場です。社名:株式会社五十家コーポレーション
代表者:代表取締役 五十棲 新也
所在地:京都市中京区木屋町通御池下る下丸屋町421-5<クロスロケーションズ株式会社について>
「多種多様な位置情報や空間情報を意味のある形で結合・解析・可視化し、誰でも活用できるようにすること」をミッションとしています。位置情報ビッグデータをAIが解析・可視化する独自開発技術をコアに新たなプラットフォーム「 Location AI Platform™️ 」の開発・提供を行っています。社名:クロスロケーションズ株式会社(X-Locations Inc.)
代表者・取締役:代表取締役 小尾一介
所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F
事業内容:位置情報データ活用クラウド型プラットフォーム Location AI Platform™ の開発・提供