部品の標準化と共通化で激変!?製造購買での着眼点とは


今日はコスト削減の中でも部品の標準化、共通化についてお話をしたいと思います。

部品の標準化

今回は具体的な例を挙げて解説していきます。今日話す具体的な例は、私が5年間中国で建設機械のメーカーの購買の顧問をしてきたなかで、その車両のブレーキランプ、その周辺も含めできるだけ車種、バラバラのサイズや、形状の部品をどうやって揃えるかというお話をしたいと思います。

例えば、形が性能が似た二台の車があるとします。ブレーキランプを買う際に、この二台求めるブレーキランプのサイズ、機能や目的はほぼ同じであるが、ウインカーやバックライトの部分を同時に考えると、ほんのわずかな大きさや形状などの違いで別々のメーカーからブレーキランプを仕入れることになってしまいます。

車台も実は色んなところから買っていました。実際には自社のブランドだけではなくて、volvo、いすゞ、ダイムラー、日野といったメーカーから車両やエンジンを買って、組み合わせて製品にします。こういった部品は特殊な装備を積むため、後付けをしています。車台は自動車メーカーから買うないしは自社の工場で作りますが、三一重工でコンクリートポンプ車という特殊な機能を作る際には、最初納入する段階、工場へ搬入する際に自走しなければいけないので、最低限の装備が必要です。ブレーキランプは装備された状態で届きます。実際にこの車両の荷台の部分にコンクリートポンプを積んでいきますが、そこへ上がるステップとそれからそれに避けるような形でバックライトがあります。これが同じ高さ、同じ大きさであっていいはずなんですが、自動車のメーカー、車種が違うことによってそろってないんです。できるだけメーカーにこれで買ってくださいという指定ができればいいんですが、それはお任せということになるので自動車メーカー自体が独自の設計で届くということになります。

これだけではなく、このブレーキランプの他に点滅するランプはまだまだいっぱいあります。側面のランプ、それから反射盤、色々なものがわずかながらに形状が違うと、私はこれらをできるだけ標準化するという取り組みを始めました。

当然ボリュームが増えれば量産化することによってコストは下がるので、別々に開発していると非常に効率悪いです。車種別で違った形状や、違ったメーカーだったりすると納期管理だとか品質の管理などもみんなバラバラになってしまいます。購買部門としてはできるだけ効率よく、欠品しないように発注するために、メーカーを絞りたい、形状の絞りたい、部品の番号だとか管理、体制も効率化したいという考えがあります。さまざまな取り組みをするために、効率化するために、無駄をなくすためにできるだけ部品の点数を減らしたいということになります。

そうするとここの部分、バックライトは破損した時の補修部品も当然必要になるのでこの管理も面倒くさいです。これはできるだけ揃えたいです。これは自社だけではなかなかうまく行かないです。これはランプを作っているメーカーや車台を作ってる車両のメーカー色んな所と共同で取り組んでいかないと仕様の統一はできません。できるだけ市販化されている一般のトラックの車両と同じ形状やサイズへの標準化、共通化を図ることが大事です。

なかなか特殊車両となるとそれ独自の仕様やサイズになってしまいますが、そこまで揃えられるかです。当然設計のタイミングだとか開発の時期、新しい技術の導入のタイミングによってこれがバラバラになってしまいますが、いかにこれは揃えられるかということになります。

特殊車両は一般の市販のトラックと生産台数は全然違うのでメーカーの説得も非常に難しいですが、初めから無理だと言っていては全く変わらないです。これを働きかけるっていう努力ないしは市販車両に近づけるという努力、メーカーごとのバラバラのところをどうやって揃えるかという競合の中でも手を結ぶ、共同開発というような取り組みも必要だと思います。

かたや3Mの反射テープ、これは標準であり決められたサイズであり3Mさんの製品がかなり世界どこでも売られているということ、品質も良いということでこれに代わるメーカーがなかなかいません。これも標準のものがついてます。

かなり量産化されているものなので非常に安い価格です。当然似たような類似の製品はありますが、品質が全然違う、耐久性が全然違うのでこれに代わるものが今のところ出ていません。

こういった部品の形状、仕様、サイズを少しずつ揃えていくことが購買部門としての管理、無駄のない発注、在庫こういったものの改善のために必要になります。是非、設計部門、研究開発部門、メーカー、サプライヤーなど色んな所と面倒くさがらずに地道に話をすることで改善が進みます。単に価格交渉や品質の改善だけではなく、長い時間をかけて取り組むことも、購買が主導となって色んな部門を巻き込んでコスト削減をするという方法の一つです。

これ以外はいろんな部品、いろんな形状、色々あるのでそれぞれに難しさがあり、仕様の変更や統一、共通化、標準化って難しいですが、どこかで重い腰を上げてチャレンジしてほしいと思います。

ぜひ取り組んでみてほしいと思います。

今日はブレーキランプたまたま形状が違うものが並んでいた画像が見つかりましたのでこの件についてご紹介しました。

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