「液体肥料 × 壁紙」 異色の組み合わせで、究極のアップサイクルを実現。 食品メーカーから廃棄卵殻を買い取り、卵殻膜は液体肥料、卵殻は壁紙に。

たまごの液肥 オーガナブル × 卵殻配合壁紙 caracara wall

オーガナブルは、卵の殻の内側についている薄膜「卵殻膜」を原料とした液体肥料です。近年、卵殻膜は化粧品やサプリメントの原料としても使用され栄養分を豊富に含むスーパー素材として注目を集めています。ENEGGOは、この卵殻膜に植物の成長に重要なL型アミノ酸18種が含まれていることに着目いたしました。
卵殻膜の成分は、その70%以上がタンパク質です。特許技術でこのタンパク質をアミノ酸にまで分解し、18種のL型アミノ酸として配合したのがオーガナブルとなります。
そもそも植物は光合成によって自らの体内でアミノ酸を合成し、生育に必要なタンパク質を作っています。しかし、天候不良や高温・低温で植物にストレスがかかり光合成が不十分になるとアミノ酸を合成する力が弱まります。そこで、液肥としてアミノ酸を直接与えることが植物の生育の手助けになることが分かっております。この他にも、アミノ酸には植物の耐病性・耐ストレス性を高める効果があることが数多く報告されています。
従来の化学肥料に頼る農業は限界を迎えており、オーガナブルは農業・園芸市場の救世主として期待されます。
昨今の世界情勢の変動により、化学肥料の価格はコロナ禍前の3倍に上昇し生産者の大きな負担となっております。また、化学肥料は生産時及び施肥時に大量の温室効果ガスを排出し、地球温暖化の大きな原因の一つとして指摘されています。
このような状況下において、オーガナブルは卵殻膜由来のアミノ酸を配合することで、作物の収量は同等以上に維持したまま化学肥料の使用量を削減させることを可能としました。

caracara wallは、塩化ビニル系樹脂壁紙に卵殻を配合し、石油由来の資源使用率を25%削減したエコ壁紙です。オーガナブルに使用する卵殻膜を採取した後の卵殻を原料としています。防カビ、抗菌、F☆☆☆☆、準不燃認定も取得しており、施工性も一般の壁紙と変わりません。
従来、卵殻を環境製品の原料として使用する際は卵殻膜が付着した状態の殻をそのまま使用していました。卵殻膜には栄養分が豊富に含まれるが故に、用途によってはこの卵殻膜が不純物とみなされ臭い発生の原因となることもありました。
当社は、自社独自の技術により効率的に卵殻膜を分離させることを可能とし、高品質の卵殻配合壁紙を量産することに成功いたしました。このように、卵殻膜を採取した後の卵殻まで無駄なくアップサイクルすることで、環境負荷軽減はもちろん、環境製品の品質を向上させ、原価抑制により一般の壁紙と同価格帯での販売も可能となりました。
環境に良い壁紙を使いたいものの、品質や価格がネックとなっていた施主様に、躊躇なく選んでいただける壁紙です。

サーキュラーエコノミー型ビジネス

当社と卵のつながりは、当社代表・下がカステラ屋で廃棄されている大量の卵の殻を目にしたことから始まりました。
当時内装の仕事をしていた下は、トイレ修理のために出向いたカステラメーカーで山積みにされた卵殻に着想を得て、従来産業廃棄物として処分されていた卵殻を買い取ることで原料を調達するビジネスモデルを築き上げました。

日本は、世界でも有数の卵の消費量を誇りますが、この背景にあるのが、大量に廃棄される卵殻と、割卵業者の負担する多額の産廃費用の存在です。
当社は、この問題に着目し国内各地の割卵業者から従来産廃として処分されていた卵殻を買い取り、原料となる卵殻膜を調達するビジネスモデルを構築。自社で卵殻の粉砕乾燥機を開発し割卵工場に設置することで品質と経済性も両立させました。産廃費用の削減、希少な原料の調達、資源の有効活用と、カステラ工場での出来事から20年以上をかけてまさに「三方よし」のビジネスモデルを完成させました。
割卵業者から回収された卵殻は、その後自社設備にて卵殻と卵殻膜に分離されます。卵殻膜は液体肥料の原料として使用し、卵殻膜を採取した後の卵殻は、壁紙に使用しています。まったく異なるように見える2つの製品を、「たまご」という共通のスタート地点からスタートさせることで1つのビジネスモデルに組み込むことを可能としました。オーガナブルとcaracara wallの共通点は経済合理性にあります。一般的に環境製品は同種の通常製品よりも効果に販売される傾向があります。特に卵殻膜は1つの卵から0.1gほどしか取れない希少な素材でもあり、卵殻膜由来の化粧品などは一般的な商品の3倍ほどの金額で販売されています。これに対して私たちは、独自のビジネスモデルにより低価格で原料を調達できる強みを生かし、余分な付加価値を上乗せすることなく販売しています。オーガナブルは一般的な化学肥料と、caracara wallは一般的な塩化ビニル壁紙と同水準の価格で販売をしています。これは、「環境に良いから高くてもしょうがないという常識を覆したい」「普段何気なく使用しているものが環境製品となるような社会にしたい」という当社の願いを表しています。

ENEGGOは、2022年に創業した佐賀発の液体肥料メーカーです。卵殻・卵殻膜のアップサイクルを切り口に、化学肥料使用量低減と作物収量増加の両立をミッションに掲げ、世界の農業が抱える問題の解決に取り組んでいます。今後は海外展開や農業市場への進出を予定しています。

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