茨城交通・みちのりHD・日立など、日立市においてMaaSの実証実験を開始

交通手段が充実していない地方部における交通課題への取り組み

2020年1月28日、茨城交通株式会社(以下、茨城交通)、株式会社みちのりホールディングス(以下、みちのりHD)、株式会社日立製作所(以下、日立)等で構成される日立市新モビリティ協議会は、2020年2月より、茨城県日立地域(以下、同地域)においてMaaSの実証実験をスタートすると発表した。
地方部においては、都市部のように交通手段が充実していないために、自家用車への依存度が高く、高齢者が運転する車の接触事故や逆走が多発するなど、さまざまな問題がある。
このようななか、同地域内の新たな交通手段として実施するMaaS(Mobility as a Service)の実証実験(以下、同実証実験)では、同県内の移動手段を検索できるアプリ「Hitachi City MaaS Project」(以下、同アプリ)を1月28日からリリースし、2月3日~28日の期間、「通勤型デマンドサービス」と「ラストワンマイル型デマンドサービス」を実証運行する。
なお、同地域では、2018年度に国土交通省および経済産業省連携事業の「ラストワンマイル自動走行実証事業」として、バスの自動運転実証「ひたちBRT(Bus Rapid Transit)」を実施しており、2020年度も実証実験を行う予定だ。

MaaSアプリ「Hitachi City MaaS Project」の概要

同アプリは、ナビタイムジャパンの経路検索技術と交通データを活用し、同県内全ての既存交通手段と徒歩を組み合わせて、目的地まで一元的に経路検索できる。
また、2月3日~28日の間に実証運行する「通勤型デマンドサービス」と「ラストワンマイル型デマンドサービス」を予約できる。さらに、アプリの利用者は、アプリ限定発売の「日立市内バス一日乗り放題券」も購入できる。

域内の新たな交通手段

「通勤型デマンドサービス」は、日立グループの社員のみを対象とした、朝夕1便ずつ運行するデマンドバスで、朝は、勝田・東海エリアから、大みか事業所など日立製作所の事業所を経由して、日立研究所まで運行し、夕方はその逆のルートとなる。利用者は、アプリから乗降を希望するバス停を指定して予約する。
また、「ラストワンマイル型デマンドサービス」は、バス停「大沼BRT」と自宅の間を送迎するタクシーで、ターゲットユーザーは、大沼エリアの居住者や来訪者となる。利用者がアプリから予約すると、無料タクシーがバス停と自宅の間を送迎し、複数の予約が入ると、相乗りで運行する。
(画像はニュースリリースより)

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茨城交通株式会社 ニュースリリース
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