ヤクモ、工場設備機械等の振動対策向けに新型アクティブ制振装置を開発

従業員に優しい快適な作業空間を実現

2020年2月5日、ヤクモ株式会社は、工場設備機械等の振動対策向けに、新型アクティブ制振装置「YAMD-0600」(以下、同装置)を開発したと発表した。
生産性を向上させるために新たに導入される設備機械がますます大出力化・高速化する傾向にある。このため、これらの機械を運転する際に発生する振動で工場の床を揺らすことにより作業所環境の悪化を招くトラブルが生じることもある。

可動質量を利用した制振装置

このような課題に対処する装置の一つとして、ばねと質量を組み合わせて振動を相殺・低減する制振装置TMDが用いられているが、TMDは大きな可動質量を必要とするため、それに見合うスペースを確保する必要があり、導入が困難な場面がある。
一方、アクチュエータと質量を組み合わせて反力を発生させることで振動を抑制するアクティブ制振装置AMDは、小さな可動質量でも大きな振動抑制効果を得ることができるため、設置スペースを大幅に削減できる。

新型アクティブ制振装置「YAMD-0600」の概要

そこで、今回は、設置場所に合わせて形状をカスタマイズでき、さらなる省スペース・低コストで従業員に優しい快適な作業空間を実現できる同装置を開発した。
同装置は、幅265mm・奥行1280mm・高さ600mmのコンパクトなスペースに、可動質量600kgを搭載した構成で、ACサーボモータとボールねじを組み合わせて、3000Nの大推力を発生できるアクチュエータを採用している。
このため、従来の1/10のサイズで同等以上の優れた振動抑制効果を実現したとのこと。
なお、同装置は、2020年2月6日~7日にパシフィコ横浜において開催される、第11回「振動技術展」において、デモ展示を実施する。
(画像はプレスリリースより)

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ヤクモ株式会社 プレスリリース(@Press)
https://www.atpress.ne.jp/news/204906