ペレットストーブに依るカーボンニュートラルの提案

再生可能エネルギー:エリアンサスペレット

2020年10月に、日本は「2050年カーボンニュートラル」を宣言し温室効果ガス発生0の目標を掲げました。これを受けて、地域での再生可能エネルギーへの切り替えに向けた取組などがすでに始まっています。
当社は、新たなペレットストーブ開発で、従来の灯油等の化石燃料を使わない、脱炭素社会に貢献します。
具体的には、大気中の二酸化炭素を植物が吸収し、それを燃料とした暖房機を提供することで、持続的に二酸化炭素を増やさないカーボンニュートラルを提案します。

(1)木質ペレットとエリアンサス
木質ペレットは、間伐材などを利用するため、森の再生を手助けすることができ、また燃やす時に出る二酸化炭素は、樹木が成長する時に吸収した二酸化炭素ですから、化石燃料のように大気中の二酸化炭素を増加させることは有りません。ただし、木の成長には時間がかかり、また間伐材は切り出すのに手間がかかる問題があります。
そこで当社は、食料生産と競合せず、収量が高く低コストで栽培できる作物として、イネ科の多年草である「エリアンサス」に注目し、これを原料としたペレット燃料で暖房できるストーブの開発に着手しました。

(2)キーワードとなる技術・・「二次燃焼」
一次燃焼とは一般的な燃焼で、炎が明るく光りますが同時に炎の上部からはススが昇っています。ススは燃えきれずに発生した炭素成分が多く、ここに酸素を供給して再度燃焼するようなシステムが二次燃焼です。木質ペレットは水分も少なく燃え易いですが、それでも燃えきれずに炭化した燃料が残る場合があります。当社は独自の技術で二次燃焼を促進して木質ペレットだけではなく、木質ペレットに比べて燃えにくいエリアンサスについても発熱効率の良い、クリーンな燃焼を目指します。
(当社、ペレットストーブに関しては4件の実用新案を保有しております。)

ペレットストーブ製品概要~SDGs~海外展開

(3)製品概要
◇小型電気式タイプ
・FF方式を採用し、温熱が下部から送風される事で、足元から温まる床暖効果、一般的な石油温風ヒーターに優る暖房効果が目標です。農業用ハウスとしても応用可能で、重油に代わる燃料として、エリアンサス混合ペレットを使える暖房機開発です。

◇小型電気レスタイプ
・電源不要タイプで、燃料タンクにペレットを入れておけば自動で燃焼部に供給され、炎のゆらぎ効果や輻射熱による優しい暖房、湯沸かし、調理機能も有ります。

(4)SDGs
カーボンニュートラルを推し進めるべく開発されたペレットストーブは、使用中の原油由来の暖房機に置き換えることができます。耕作地で栽培されたエリアンサスなど植物由来の燃料使用は、持続可能で、大気中の二酸化炭素を吸収する、有効な手段です。
また、エリアンサス以外にも、多種の植物由来の燃料が使用でるようになれば、海外でも、その地域で生育する植物を燃料とするととによってこのストーブを使用できるようになり、クリーンなエネ
ルギーをより多くの地域に供給することできるようになります。当社は主に以下2つのSDGsに取り組みます。

7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
13 気候変動に具体的な対策を

(5)海外展開について
植物由来の燃料を使うこのストーブは、海外でも同様のカーボンサイクルを形成できます。特に燃料となる植物の栽培に関しては、各国の自然環境にあったものを選ぶ必要があります。当社は木質ペレットからエリアンサスへ使用できる燃料の種類を増やしたように、各国各地域で栽培される燃料に対応することが可能と考えています。
この活動により外国に頼らず、その地域で生産した植物燃料をその地域の農業のために使うという地産地消が可能になります。燃料栽培~ペレット燃料製造~農業用暖房 という地域ネットワークを世界各地で構築することにより、現地での雇用も生み出し、持続可能なカーボンニュートラルの世界的な取り組みに現地の方々も参画出来ると考えます。また電気レスペレットストーブは、電力不足の国でも使用することができ、脱炭素活動地域はさらに広がると期待しています。

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