精密3D積層造形の専門メーカBMFが最終製品・量産化に向け、シリーズC投資で4300万ドル(約58億円)の資金調達に成功

7月26日に、マイクロスケール精密3Dプリンティングの世界的リーディングカンパニーであるBoston Micro Fabrication (以下、BMF)は、シリーズC投資で4300万ドル(約58億円)の資金調達に成功したことを発表しました。今回のシリーズCラウンドでは深圳キャピタルグループ株式会社(以下、SCGC)がリード投資家として参画しました。

Additive Manufacturing(AM:アディティブ マニュファクチャリング)は、今では誰もが知っている最先端技術であり、少量のパイロット生産や特殊な形状の部品製造などに明確なメリットがあります。しかし、精度に劣るなど課題もあるため、産業界での進展は遅れているのが現状です。2016年に設立されたBMFは独自開発のProjection Micro Stereolithography(PμSL)と呼ばれる精密3Dプリント技術で産業界における精密積層造形領域の「ブールオーシャン」を切り開いてきました。 BMFの製品バージョンアップやグローバル展開により、産業界における精密3Dプリントの需要は徐々に解放されつつあり、他の方法では加工が困難な製品への活用や、従来の方法では「考えられなかった」新しい製品への試みも始まっています。特にミリ単位の全体サイズやミクロン単位の細部構造、厳しい公差管理が要求される部品では、高いコストと長い製作期間、そして単純な構造しか作れない制約条件に悩まされてきました。BMFが独自に特許を取得した最大2μmの精度を持つPμSL技術は、優れた加工効率を確保しながら、高精度加工という点で世界をリードしています。

今回の資金調達は、BMFのビジネスが急成長している時期に行われました。マイクロエレクトロニクス、医療機器、光学・光製品、マイクロ流体、先端フロンティア研究など、小型化が進む分野での応用が期待されており、BMF社の精密3Dプリントシステムの出荷台数は、過去1年間で前年比2倍以上となっています。 また、BMFは急速に高まる需要に対応するため、米国ボストンや中国深圳などの都市に最新鋭の施設を増設しています。

BMFのCEOであるJohn Kawolaは、「当社の事業は急成長しており、生産能力をさらに拡大するために新たな資金調達を行う必要があります。そして、BMFの能力は、既に世界中のお客さまから認められています。 当社の設備は、他の3Dプリンターでは難しい部品を製造することができるだけでなく、従来工法では加工が困難な精密な部品の製造及び量産化を実現することも期待されています。」と述べています。

BMFは、この資金を利用して、最終用途の精密部品に適合する、より高性能な材料の開発と最終製品の量産化実現を目指していきます。

深圳キャピタルグループ株式会社(SCGS)について

深圳キャピタルグループ株式会社(SCGC)は、1999年に深圳政府と投資機関により共同設立され、革新力を持ち、高付加価値なスタートアップ企業の発掘・育成を目的とした投資グループです。SCGCは現在、登録資本金が100億元(約2000億円)以上となり、運用資産額が4239億元(約8兆4899億円)を超えています。

Boston Micro Fabrication (BMF)について

Boston Micro Fabrication(BMF)は、精密3D造形で世界をリードする企業で、自社開発の超高解像度マイクロスケール3D印刷技術に基づいて、世界の製造業市場に常識を打ち破る精密製造技術を提供します。BMF社の超高精度AM技術により、切削加工や金型では難しい複雑な3D微細構造を実現しています。そして、多彩な材料とプロセスを組み合わせることで、最終製品を低コストかつ高効率で生産·販売することを可能にします。

詳しくは、ウェブサイト(https://www.bmf3d.co.jp/)をご覧ください。

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BMF Japan株式会社

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